今回の年越しは、「ボストンでカウントダウンを」というのが一つのメインテーマだった。ボストンではFirst Night/First Dayというイベントが毎年あり、カウントダウンや花火以外にも、Frog Pondでのスケートショーや室内でのコメディーショー、コンサートなど、沢山の催し物があちこちで行われる。有料の時もあるらしいが、今年は幸いなことにすべて無料で入場できたので、楽しみにしていた。
しかし、予想外の寒さのため、30日になってBoston Commonでの花火とパレードが中止になることが発表された。そして、我々も31日に友人を訪ねてから午後のコンサートに行く予定だったが、友人宅に長居をし過ぎて計画倒れ。First Night/First Dayに着いた時には辺りはすでに薄暗くなる時間だった。その上に寒風吹きすさぶCopley Squareで、我々の好みではないグループが演奏をしており、雰囲気がイマイチ。さらに、カウントダウンまではまだ7時間以上もある。
この時点で、我々の気持ちは萎えた(苦笑)。翌日は長いドライブをして帰宅しなくてはいけないということもあり、わざわざカウントダウンをする程でもないかという気になり、夕食をしてさっさとホテルに引き上げたのであった。
そして、暖かいホテルの部屋で穏やかに元旦を迎えた我々は、ブランチ後にRochesterに向けて出発…とはならず…
カウントダウンが不発となって余力があったため、少し寄り道をしながら自宅に戻ることに。時間の制限があるので訪問というより「通過」するだけなのだが。
最初の寄り道地点は、独立戦争の激戦地となったレキシントン。車で20分ぐらいであった。元旦なのでビジターセンターも開いておらず、ミニットマンの像の写真を撮っただけで、ここは終わり。
次は、さらに10分ほどドライブした先のコンコード。町の中心地へは行かず、Walden Pondへ。予想外に観光客(あるいは地元の人々)が訪れていて、ビジターセンターもオープンしていた。そして、湖自体はカチコチに凍っており、氷上でスケートをしている人もいる。我々もツルツルした氷の上を歩いてみた。
以前、夏に来た時にはThoreauの小屋まで歩いたが、今回は寒いので、それは省略。どの季節もそれぞれに魅力的なWaldenである。それにしても、車があれば40分もしないうちにボストンから到着するのかと驚いた。前回は列車でボストンからコンコードに行き、駅からは19世紀のThoreauと同様、湖まで徒歩だったので、優に2時間はかかったような気がするが…。
この凍結したWaldenを後にし、次に向かったのはEmily Dickinson HouseやAmherst College、UMassなどがあるAmherst。前回は2月にピーターパン・バスを乗り継いで訪問した場所だが、今回もまた冬に来てしまった。再び、町全体が凍り付いている。
学士と修士論文でDickinsonの詩を扱ったので、彼女の家にも町にも思い入れがある。だが、季節の悪い時期ばかりに訪問しているため、いまだ家の中を見学できていない。次回は必ず夏に来て、Homesteadの美しい花々も愛でたいものである。
この後はコーヒーで一服し、まっすぐRochesterへ戻ったが、あいにくNY州に入り、Albanyを過ぎたあたりから雪が降り始める。途中で寄ったサービスセンターの人でさえ予想していない雪だったというから、突然降り始めたのだろう。あまり車はいなかったが、車線が全く見えず、どこを走っているのか分からないような猛吹雪となり、ノロノロと進まざるを得ない。帰宅したのは夜中の12時過ぎという長い旅路となった。