カレンダーを見てふと気づいた。昨年の今日は引っ越し日だった!7月15日から契約開始だったので、26日までに車で運搬できるものは何度も往復して運んでいたが、引っ越し業者に来てもらい、家具も全て運び込んだのがこの26日。あっという間の1年、家族の健康など色々と問題が噴出し続けていたので、新しい家自体を楽しむ余裕がなかったが、振り返ってみると、引っ越しのおかげで結構、以前よりも楽をさせてもらっているかも?
まず、何よりもアパートに比べて、タウンハウスは隣人のことを気にしなくて良いのが快適である。今までアパート類(日本では団地やマンション)でしか暮らしてきたことがないので、ピアノの音や足音などについて「近所の人に迷惑にならないように」と常に気にしていた。小さい頃からの練習の積み重ねで、足音を立てずに階段を降りるのは私の特技。今でも私が突然、どこからともなく現れるので、家族をビックリさせることができる(笑)。だが、そのように音を立てることに気を遣わずに生活できるとは、何と気楽なことか!
さらに理由は分からないが、この家では、室内から車の音や戸外で遊ぶ子どもの声などは聞こえるが、外に出て扉を閉めると室内の音が一切聞こえない。夜中にピアノを弾いても大音量でテレビを見ても、外には漏れない。そして、近所の各家庭からの音も、窓が閉まっていれば漏れてこない。大変に便利な造りの建物で、こんなサプライズがあるとは引っ越し前には想像もしていなかった。
その他、地下室に物を収容する巨大スペースができたこと(コストコを思いのたけ利用できるようになった!)、上階まで音が伝わってこないので、洗濯機・乾燥機を夜中でも寝ている間に利用できるようになったこと(その前に、自分の洗濯機・乾燥機であることが嬉しい!)、地下の隣の部屋、カーペット部分ではノルディック・トレーニングマシンでのエクササイズやヨガを1日中いつでも行えること(セッティングの割には利用していない…)等々、この家のメリットを数え上げればきりがない。
近隣の人々も人種や宗教など多様性に富んでおり、白人一色に近かった以前の地域よりも暮らしやすいし楽しい。引っ越し先を決める時には、子どもの学区のことのみを念頭に置いていたので、他の利便性については考慮もしなかったが、普段のスーパーへの買い物をはじめとして、行きつけのレストラン、病院など、どこに行くにも以前よりも短時間で到着できる便利な場所に位置している。1番大きいモールが遠くなったのは残念だが、常時行くとお金が羽を生やして飛んで行くので、これぐらい離れた場所がよろしい。また、タウンハウスの管理会社も非常に親切で効率的に働いてくれるため、アメリカにありがちな「いつ修理に来てくれるのだろう」と何日、何か月も待たされるような体験をせずに済む。
こう書いてきて、何と恵まれた場所に引っ越してきたのかと改めて嬉しくなってしまった。継娘が高校に通う間の4年を目処にしていたが、これ程居心地の良い場所になるとは、永久に住むことになるかもしれない。実際、近所の人で「数年住んで、家を買って…」と考えていたのに、もうすでに10年にもなるという家族もいる。アメリカでは賃貸物件は日本よりも出入りが激しいのが普通だが、この一角はそうではないのかもしれない。
唯一、引っ越してからの生活の難を言えば、オフィスを引き払って自宅で仕事をするようになったため、隠遁生活時間が長くなって運動不足になることか。最近、合わない衣類が大量に出てきて危機感を覚え、ジム通いになるべく時間を割くようにしているものの、日常の動きが少ない分、常に体を動かすことを意識しておかないと不健康な生活スタイルになってしまう。
が、これは自分の心がけ次第。住居のせいではない。2周年も、その後もさらに幸せに暮らしていられますように!